住環境は社会福祉

昨年から、三郷市を6つのエリアに分け、自分で作った新聞を配布して回っている。

 

コ―タローのことを知ってもらうのが目的だが、フィールドワークのような側面もある。おかげで、三郷市のまちの特徴を、エリアごとに思い浮かべることができるようになってきた。

 

私はこれまで職人と設計の仕事しかしたことがない。

恐る恐る、この活動を始めてみて、意外なことが分かった。

在宅している方は三割から五割で、そのうち結構な割合で、玄関まで来て私の話に耳を傾けてくれる。そして、白黒で手書きのA4一枚の私の新聞を受け取ってくれる。怪訝な顔をされたり、断られたりする人がほとんどかと思っていたが、その割合はとても少ない。

 

更に、最近分かったことがある。

それは、ほとんどの方が、設計事務所が何をする会社か知らないということだ。知っている方でも、新築の建物を作る人だと思っている。

 

だから、私は、次のように説明するようにしている。

 

新築だけでなく、水周りの設備機器の交換や小さなリフォーム工事もやります。

建物の図面を作るだけでなく、職人さんを現場に呼び、工事まで行います。

例えるなら、一人ゼネコンみたいなものです。

 

モダンデザインは、都市の住環境の改善を目的で始まった社会福祉活動だと思っている。中川沿いの住宅街を歩きながら、自分に何ができるか、その答えを探している。