キッチン関連の家電製品を、どこに置き、どの電源を使うかは、団地暮らしの最初のテーマである。
たいていの住民は、冷蔵庫の裏のコンセントに、全ての家電製品を繋げている。
その結果、同時使用でブレーカーが落ちてしまう経験を何度もされている。
団地のコンセントは三つの回路に分かれている。
一つはリビングのエアコン用の回路である。
一箇所のコンセントしかないので、誰でも分かる。
残りは、二つの回路に分かれている。
大きく分けると、玄関方面とリビング方面である。
玄関方面は、四畳半の部屋、洗面脱衣室、キッチンの電源がまとまって一つの回路になっている。
リビング方面は、リビングと六畳の部屋である。
一見、どちらに属するか、はっきりしないコンセントが一箇所ある。
それは、キッチンとリビングの間にある室内壁の南側のコンセントである。
実は、玄関方面の回路に属している。
リフォームをしたOT様は、そのコンセントを、電子レンジの電源として使っていた。
冷蔵庫の裏のコンセントは、冷蔵庫、炊飯器、オーブン、湯沸かしポットの電源として使っていた。
そのため、電子レンジとそれ以外を、別のコンセントにしているのに、度々、調理中にブレーカーが落ちるので、不思議がっていた。
OT様のリフォームでは、その点を解消する目的もあり、キッチンカウンターという家具を製作した。
それを、キッチンとリビングの中間に設置している。
キッチンの家電製品とリビングのテレビをカウンター上に置いて使うことを想定している。
想定している家電製品は、電子レンジ、炊飯器、オーブンである。
湯沸かしポットは、今まで通り、冷蔵庫裏のコンセントを使うことを想定している。
それにより、一つの回路に集中していた家電製品の電源が、分散され、ブレーカーが落ちることが少なくなる。
これは、防火対策としても、重要である。
一つの回路に多くの家電製品が集中していると、コードが熱を持つからである。
下の写真は、冷蔵庫裏の古いコンセントの様子である。
ゴムが焼けただれ、錆びた銅線が露出してしまっている。
火災を未然に防ぐためにも、ブレカーが落ちるのは、そのための注意喚起であると、捉え直すことが必要である。