三郷団地S改修では、引渡前に完成見学会を開催しました。
主に三郷団地の住民の方が来られました。
多くの方から
「リフォームを設計事務所にお願いするという発想が無かった。」
「リフォームに設計が必要であると思ってなかった。」
「設計というのは新築の場合に行うことだと思っていた。」
という声を頂きました。
そこで、何回かに分けて、「設計とは何か」、「なぜ設計が大事か」を解説しようと思います。
まず、初回その1は「設計は診察である。」です
お腹や頭が痛くなると、私たちは病院に行きます。
そこで、医者に診察してもらいます。
診察は、ヒアリングや検査を組み合わせて行われます。
その診察から得られた情報をもとに、生活習慣上のアドバイスをしたり、薬を処方したり、手術をしたりします。
つまり、診察は、医療の目的を果たす重要なプロセスなのです。
だから、診察料金を払い、病院に足を運ぶのです。
その診察が、設計に該当します。
一方で、ドラッグストアーで薬を買い、説明書に従って薬を飲むという場合があります。
これは、自分の体の状態を自分で判断し、薬を処方していることに相当します。
つまり、自分の判断が間違ってなければ問題ないのですが、その判断が間違っていれば、対処方法を間違え、改善の遅れや健康を悪化させてしまう可能性もあり、時間とお金の無駄です。
どの分野もそうですが、専門知識は少しづつ更新されています。
そのため、専門家は業界団体や資格関連団体に所属し、知識・技能の研鑚を怠りません。
一方、一般の方は、古い知識のままで、自分の知っている範囲の中で考え、結論を出し、判断せざるを得ません。
多くの方は、後者のドラッグストアーに行くような感覚でリフォーム専門店に相談し、リフォームしているのではないでしょうか。
これは、リフォームをお買物と捉えているからだと思います。
そして、「設計料は掛かりません」なんて言葉に、つられてお願いしてしまうのです。
診察料無料の病院に行きますか?、何か怪しいと思いませんか。
私は、リフォームは、お買物ではなく、医療行為と捉える方が良いと考えています。
どちらも、出費であることには変わりがありませんが、なぜか頭の中で区別している感じがします。
「リフォームは医療行為、設計は診察」と覚えておいてください。
初回は、ここまで。
では!