モルタル仕上げの魅力

戸塚のスタジオ

金額調整のために、設計変更を行っている。

 

汚れることを気にしていたが、撥水剤を定期的に塗っていただくことをお客様と約束し、外壁をモルタル仕上げにすることにした。

 

これは、環境や用途の違いに応じて、異なる意味が生まれる、表情豊かな仕上げ材である。

 

以前、戸塚のスタジオ(上記写真)で採用した。

 

緑あふれる広いお庭と古い日本家屋のある敷地に計画した多目的スタジオである。このときは、緑が映え、和風と調和するデザインをテーマにした結果、モルタル仕上げにした。そして、主に子供を対象にした建物なので、渋い雰囲気を緩和させるために、軒天の色をレモン・イエローにし、アクセントとした。コテ跡を残したザラついたモルタルの質感は、土壁を思い出させるようで、とても評判が良い。

 

今回は、和風ではない。

 

コンクリート打ちっ放し仕上げのような都会的で、クールな印象を生み出すために、モルタル仕上げを使うことにした。それに、開口周りの板金、看板、入口のドアの色が組み合わさり、ワインのお店にふさわしい印象に近づくことを狙っている。

 

間口一杯に着ける予定だった小庇も、既存のアルミ小庇を再利用することにした。幸い、屋根の色と同じダークブラウンなので、まとまりがある。

小さくてかわいいファサードになりそうである。

 

⇒戸塚のスタジオ